尺八に魅せられて60有余年

サークル活動

亀寿会会員:森 博明(竹号:佳久山)さんからの投稿を

ご紹介いたします。

尺八は“首振り三年コロ八年”と言われ、難しい楽器の一つと思われておりますが、それだけに大変魅力的で奥の深い伝統楽器でもあります。

尺八は江戸時代より禅宗の一つである「普化宗」の僧侶(虚無僧)が法器(仏具)、即ち仏との対話・仏教的瞑想の手段(“吹禅”と言う)として使ったものですが、明治になって「普化宗」が廃宗となった為、普化尺八は法器から楽器へと変身・進化し、今日ではその特性を活かして前衛的音楽まで進出発展するに至っています。

しかし、尺八の持つ本来の音色・多様多彩な表現力が遺憾無く発揮されるのは、“一音成仏”を標榜する虚無僧尺八曲(尺八古典本曲)、又古くから歌い継がれてきた日本の心・DNA がいっぱい詰まった「民謡」とか「演歌」等々でしょう。

なお、1970 年頃から尺八のグローバル化が進み、今では「国際尺八協会」と言う組織も設立されていますが、その人気の秘密は彼らからして“魔法の楽器“ とも呼ばれ、その音色や音楽的表現の精神性に魅了されたからにほかありません。

一方、尺八吹奏の健康面での効用ですが「座禅」と同様の呼吸法や指先の運動、更に音楽的思考・表現力は脳の老化にも効果があります。

もしご興味をお持ちの方がおられましたら健康増進の一つとしてチャレンジされては如何でしょうか。

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