ご近所の方々に感謝

エッセイ・随筆

会員:田代 弘江さんの投稿です。

私達は、88歳と82歳の夫婦です。四、五年前ご近所のTさんからバスの中でコーラスに誘われ、主人が珍しく興味を示して入会し、発表会にはお揃いの赤いスカーフをお借りしてパーシモンホールの壇上で歌わせていただきました。

その後軽い脳梗塞を患い練習には私が車椅子を押して出席しておりましたところ、先ほどのTさんからただ待っていないで歌いなさいと言われ、私も入会することになりました。

誕生会、新年会、バス旅行などに参加しているうちに、色々な方と顔見知りになり、コンビニやスーパーでも挨拶の機会が増えました。東山小学校運動会でもテントの中で観戦させて頂いたり写真を撮って頂いたり特別待遇です。

今はコーラス活動が出来ませんが二人で毎朝東山公園のラジオ体操に参加しておりす。そこには亀寿会の方々も数多く皆で元気に運動して一日が始まります。
車椅子を囲んで握手したりエルボータッチをしたり旅のおみあげに飴を頂いたり手作りマスクを作ってくださったり、皆様に仲間として受け入れて頂きありがたく、特に主人にとっては一日に一度の大切な社交の場でもあります。
帰りにはレオン君(小学生)が押してくれます。途中で飽きて他の方に車椅子を渡してサボちゃうこともありますが、よく毎日通ってきて細かく顔を覗き込むように優しく面倒を面倒を見てくれるのには感心します。

主人は体操の後に行なわれるグラウンドゴルフの道具を持ってきたり、勝手に出かけて帰り途がわからずお巡りさんに連れてきてもらったり、病気のせいでトンチンカンな事もしでかしますが、私は本人を傷つけない(?)程度に、皆様にありのままの姿を恥ずかしがらずにみていただいております。
皆様もそれとなく察して周りから大きな輪で囲むように見守っていて下さるのを感じ心から感謝です。

意思の疎通がままならない時は、青空を背に低空をゆっくり羽田に向かう飛行機を眺めて心を慰めております。敵機が来ると防空壕に逃げ込んでいた時とちがい平時のヒコーキは何とものどかで気持ちが良いものです。

「ダメッ」「ちがうでしょ」「何度言ったらわかるの」と叱られ文句を言われる主人も気の毒ですが、何でも半分ずつ分けあったり、一緒に食事出来る人が目の前にいるだけでもも幸せと思うようにして暮しております。ご迷惑をおかけすることも増えるかと思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました